20190124:オーダーメイドの楽しみ方
つくったことも、つくろうと思ったこともない指輪。
そんな指輪がはじめてのオーダー品だったので、四苦八苦しそうだと懸念したものの「おもしろそうだ!」とワクワク。すぐに形も浮かび、メモする。
でも、指輪をつくるのもそうだけど、オーダーを受けること自体がはじめてのこと。
そもそもわたしに依頼されたものを的確につくる能力はあるのか…?
この“とりとめのない話”は、できる限り頭と手が繋がるように、直感を頼りにつくっているので、
コレコレこういうモノをつくらなければイケナイみたいになってくると、それってもう“とりとめのない話”ではなくなってくるのでは?ていうかその通りに作れる?作れるわけない。そんな自信はマッタクない。
(でもそんな不安の中、「依頼人に喜んでもらいたい。つけることで、何かしらの意味(力や楽しさ、非日常感など)が芽生えてほしい」という欲張りな願望がちゃんと存在してしまうのであった)
だからたぶん、一番良いのは、わたしの「想像の余地」があることなのだと思い、「好きな色・自分の色」だけ伺ってみる。
数色上がった最後に「滅多に使わないけど、紫系は自分の色って感じがする」と書かれていて、なんか、そういうの、すごく良いというか、気持ちすごくわかるというか、創作意欲がわくというか…とにかくその一言で、より依頼人のことを想像しながらつくることができた。
依頼人の感情に寄り添いたいなと思い、内側から紫が見えるようなイメージで亀裂をつくってみたり。
あとは、お顔や雰囲気を知っていたので、とにかくそのイメージでアーデモナイ・コーデモナイとこねくりまわして数日、ようやく完成。
けど完成した時「ほんとにこれでいいのか?この方向性ではないんじゃない?」と不安になってもう1パターンつくってしまった!
どっちが良いか、ご本人に見ていただいた時、けっこうすぐに「こっち」と1作目を選んでもらえて、私はめちゃめちゃ安心しました。そう、そうだと思う。私も、そっちが似合うと思って作りました!あーよかった。
その“とりとめのない話”の指輪をつけウロウロしてもらった時、誰かとおしゃべりしてはる時、に、チラっと目にうつる指輪…(いや、チラッどころではない大きさだけども)
「わたし、この人にものすごく似合う指輪をつくってしまった」と、私は思い、なんかすごくすごく、ひとり感動しまくっていた。
(このときの感動はもう映像ではハッキリと思い出せないけれど、感情ではまざまざと覚えている。たぶん、この先もずっと忘れずに覚えている。)
「立体的なものは苦手。平面じゃないと私には無理。指輪はもう二度と作らない」って、思っていたのに、その感動が余韻を残して「私にも指輪をつくってほしい」と言うともだちの言葉にうなずいてしまった。
(「どのぐらい耐久性があるかわからない」「指輪は全然経験がないのでどう仕上がるかわからない」「ていうか私のつくるものなのでお気に召すかわからない」等々のメンドクサイ予防線を張り込んだのを、軽く飛び越えて「いいよ」と言ってくれたともだちに感謝)
オーダーメイドっていいな。
つくってもらう側の楽しみだけを今まで感じていたけど、つくる側も同じぐらい(もしくはそれ以上?)怒涛の感動が待っている。
というのを知ってしまったので、もうちょっとちゃんとオーダーの受付をしたいなっておもいました。
その時はもっと抽象的なリクエストをお願いして。
余談/
『不安になってつくってしまった もう1パターン』の指輪は、ぜんぜんちがうともだちにピッタリすぎるぐらいピッタリだった。
収まるところに収まるもんなんだなと、またもや感動するわたしでした。
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